日本の3倍の面積を有数ボリビアには道がまだまだ少ない

ボリビアは日本から見て地球の裏側にあります。そして、南米大陸の中でも真ん中に位置していてブラジル、ペルー、パラグアイ、アルゼンチン、チリに囲まれた内陸国です。ラテンアメリカの地図を見てみても少し小さく見えるボリビア。それでも日本の国土の3倍を有する大きな国です。
大きく分けて山岳地帯と熱帯のジャングルに分けることができます。しかし、広すぎる面積ゆえに都市から都市の交通事情はまだまだ発展途上です。大きな都市を結ぶ道は1本しかないところが多く、ほかの道の選択肢がないという状況です。特にベニ県の熱帯では雨季になると水が溜まって通れないということも。
山岳地帯を抜けてゆく場合には土砂崩れなどが起こると道が完全に封鎖されて行き来ができないという弱点もあります。本来なら何本も道があって迂回できるルートなどが必要ですが、ボリビアにはまだまだ道が足りません。でこぼこの砂利道や今にもバスが落ちてしまいそうな崖道を通ることもあります。
それでも近年、経済発展を遂げてきており少しづつアスファルト舗装がされた快適な道が増えてきてはいます。しかし、小さな集落などを結ぶ道はまだまだ四駆でしか走れないような砂利道が残っています。そういった意味でもボリビアはまだまだ途上国だと言えるでしょう。
いったいバスはどこへ行く?ジモティーのみぞ知るその道のり

ボリビアあるあるですが、ミクロに書いてある番号はどこへ行くのかさっぱり
ボリビアの都市部、首都のラパスや第二の都市サンタクルスほかにもコチャバンバやスクレ、タリハといった大きな都市にはミクロと呼ばれる路線バスが走っています。たいていは一律2ボリビアーノ(30円ほど)でルート内ならどこまでも行ってくれるので市民の足として大活躍しています。
しかし、ひっきりなしにやってくるミクロの数々。番号や行先が書いてあってもどの番号がどこまで行くのかさっぱりわかりません。出発地と到着地は決まっていてもそのルートは運転手の気分や渋滞によって変わることがあるので確かな予定を立てにくいのが現状です。
乗客もどんどん乗ってきますので時間によっては通勤ラッシュ時の満員電車のようになります。この時注意しておきたいのがスリです。貴重品は肌身離さず持っているようにしてください。混雑するときほどスリは狙っているので。
また自分が行きたい場所にミクロが行くのか地元のボリビア人に尋ねるのは良いかもしれません。正直旅行者にはさっぱりわかりませんので。ジモティーはたいていどの番号がどこまで行くのかを知っています。
もしくは第二の都市サンタクルスを旅行する場合はCruzero(クルセーロ)と呼ばれるアプリが非常に便利です。iPhoneにもandroidにも対応しています。今いる現在地から行きたい場所までを指定するとどのミクロが通るのか教えてくれます。もちろん、運転手によってルートが変わるときがあります。
それでもたいていは同じルートを通ってくれるので行先までミクロで行くことができますよ。他にもタクシーの料金の相場も教えてくれるのでタクシーにぼられるということも防げます。首都のラパスやコチャバンバなどには残念ながらこのアプリは対応していません。
やはりジモティーに尋ねるのが一番なのかもしれませんね。恐れずにスペイン語で尋ねてみましょう。ボリビア人は親切に答えてくれます。
雨の日にはボリビアの都市は洪水のようになる

排水施設が整っていないボリビアでは雨の日は大変なことに
特に熱帯に位置するボリビア第二の都市サンタクルスでは雨季にはたくさんの雨が降ります。しかし、悩みどころなのが都市部には排水溝や排水施設が充実していないということ。そのために大雨が降ろうものなら町が洪水になります。
特に都市の中でも下がった場所にある地区は本当に水浸しになります。バスや車もその水をかき分けて走っていますが、車内にまで水が入ってくるんじゃないかと思わず心配になってしまいます。しかし、この洪水の光景はボリビアでは珍しいことではありません。
最近ラニーニャ現象などの影響でサンタクルスが水浸しになることもよくありました。サンタクルスの人々は明るく陽気な人たちが多く、こうしたことが起こっても深刻に考えずニ・モード(しょうがないねの意味)とよく言います。日本人なら町中が水浸しになれば改善策を考えますが。
そのあたりは国民性といったところでしょうか。雨季によって道が水没して熱帯の田舎町あるあるですが長距離バスが通れないということもあります。季節によって通れる道と通れない道があるのもボリビアの交通事情あるあるです。大雨が降るときはボリビアでは外に出歩くのは避けたほうが良いでしょう。
道路封鎖は旅行者を悩ませる深刻な問題

ブロケオと呼ばれるボリビア名物。巻き込まれたくはありません
ボリビアを旅行していると、ブロケオというワードを聞くことがあるかもしれません。いわゆる道路封鎖の事を表しています。ボリビアではこのブロケオによって悩まされる旅行者も少なくありません。突然に道路封鎖をされることも多いので、旅の予定をものすごく立てにくくなります。
先ほども言いましたが、ボリビアの都市部を結ぶ道はそれほど多くはありません。主だった道が一本しかないということもあります。そんな一本を封鎖されてしまったらどうでしょうか?たちまち立ち往生してしまうことでしょう。
ボリビアではそういう事態がよく起こります。民間企業が給料の支払いを求めて、労働条件の改善を求めて、もしくは市町村が政府に対して支払いを求めて。はたまた、政府に対しての政策の改善を求めてと様々な理由でブロケオが行われます。
もちろん、ニュースなどで事前にいついつにどこの場所でブロケオが行われるという知らせは入ります。しかし、知らずに巻き込まれるということもしばしば。そうなると封鎖されているので本当に動けなくなります。自分の車で巻き込まれたらもうそこでストップ。進むことができません。
本当にはた迷惑なブロケオ。迷惑をこうむり交通がストップするからこそ抗議が成立するわけです。いわゆる不満を抱える市民の最終兵器ともいうべき存在がブロケオなのかもしれません。もし、ボリビアを旅行していてブロケオの知らせが入ったなら、いつ始まるかを確認してください。
ブロケオが始まる前にその地点を通過してしまうことや日程をずらすなど旅行プランを変更することをおすすめします。たいていのブロケオは2,3日もしくはその日で終わることもあります。しかし長期化することもありますので、迅速に行動することをおすすめします。
もし、巻き込まれたとしても封鎖地点を歩いて通過することができます。そして通過した場所に別のタクシーや長距離バスが待っていて乗り換えるということも可能です。しかし、何か所も封鎖地点があると滅入ってしまいます。また、別のルートを通って遠回りで行き先地点まで行くことも可能。
しかしその場合、舗装されていないでこぼこ道を通った上に倍以上の距離と料金がかかることも。ボリビアを旅行する上でブロケオをうまく回避して旅行することがボリビア旅行を楽しむ秘訣なのかもしれません。
おわりに
途上国ならではの不便な交通事情を紹介しました。まだまだ、道が少なく舗装された快適な道も少ないのがボリビアの状況です。特に熱帯地方の田舎になるとひたすら砂埃が立ち込める悪路を進むようなこともあります。雨季には通れない道があるというのもボリビアあるあるでしょう。
道路封鎖などのハプニングにも遭遇する可能性も高いです。しかし、うまく情報を手に入れて回避するならボリビア旅行を楽しむことができるでしょう。そうしたハプニングさえも楽しんでしまう。おいしいと思える精神こそ途上国であり、バックパッカーの国とも呼ばれるボリビアを楽しむ秘訣かもしれませんね。
南米ボリビアに在住。まだまだマニアックな観光地や穴場スポットがたくさんある国ですので、少しづつ紹介できたら嬉しいです。