【スペインの城シリーズ】アルカラ・ラ・レアルの城は街を丸ごと飲み込んでる!フォルタレッサ・デ・ラ・モタ

【スペインの城シリーズ】アルカラ・ラ・レアルの城は街を丸ごと飲み込んでる!フォルタレッサ・デ・ラ・モタ

スペインの城シリーズ、第7回は、アンダルシア東北部にあるハエン県アルカラ・ラ・レアルにあるお城です。お城には、城下町を含めて残っていて、今発掘中という考古学ファンにはものすごく楽しめるお城だと思います。観光地として有名ではないのに、外国人観光客がたくさん来ていました。結構、穴場のおすすめ観光地です。


ハエンからコルドバへの道筋にあるアルカラ・ラ・レアル

オリーブ畑の中でお城とカテドラルの塔が見えてきました。

ずっとアルカラ・ラ・レアルのお城に行こうと思いながら、冬の間、雨が多く、なかなか行けませんでした。せっかく写真を撮るのなら青い空の日にと決めていたのです。

アルカラ・ラ・レアルのお城はフォルタレッサ・デ・ラ・モタと呼ばれていますが、モタというのも元々はお城という意味の

アーモンドの花

もうアーモンドの花は終わりつつある時期ですが(3月)、城のある場所は高台なのでまだアーモンドの花が咲いていました。アーモンドの花って、桜の花に似ているでしょ? だいたい、2月くらいから咲き始めます。マドリッドでは、地域によって街路樹としても使っているくらい、丈夫な木なんです。夏になると実が成ります。

アルカラ・ラ・レアルのお城の入り口

カバとディエゴのレリーフ

カバは女性の名前。スペインのスパークリングワイン、カバと同じですね。中世にはこの名前が女性の名前として使われていたようです。動物のカバには関係ありません、もちろん。

むかしむかし、まだ、アルカラ・ラ・レアルがイスラム教の支配だった頃の話です。
キリスト教軍が攻めて来て、兵糧攻めにしました。だんだんと食料も少なくなりましたが、一番の問題は、水でした。水を汲みに行かなくては水がありません。
特に歳をとった人や子供、病人は苦しんでいました。
美しい女性、カバのお父さんも病気で、水が必要でした。そのため、カバはこっそり城壁を潜って水を汲みに行きました。その時、キリスト教軍の騎士ディエゴに見つかってしまいます。しかし、ディエゴはカバがあまりにも美しいので、捕まえず、逃します。
カバは次の夜も水を汲みに行きました。ディエゴは、他の兵士がカバを見つけないように見張っています。
そして、毎晩、カバは水を汲みに出かけました。そうしているうちに、カバもディエゴを愛するようになったのです。
毎日水を飲んだおかげでカバのお父さんは元気になりました。それでも、カバは毎晩水を汲みに行きます。お父さんは変だなと感じ、あとをつけて行くと、ディエゴと一緒にいる自分の娘を見つけます。
怒ったお父さんは、後ろからカバを短刀で刺し、殺してしまいます。
ディエゴは驚いて、剣を取り出して、カバのお父さんを殺してしまいました。

そういうお話です。

坂を登っていよいよ城に入ります。

城に向かって歩く時ってワクワクしますよね。

お城の入場料は6ユーロでした。まあ、普通のお値段なんでしょうが、何と言っても、私はスペインの田舎に住む普通のスペインセニョーラですから、お城を見るのに6ユーロ?とびっくり。私は子供を3人育てているので大家族カード(タルヘタ・デ・ファミリア・ヌメロッサ)というのを国からもらっているのですが、そのカードを使うとマドリッドの現代美術館レイナ・ソフィアも3.5ユーロで入れます。レイナソフィア美術館より高いなんて許せんと顔に出ていたのでしょうか、すぐに受付の方が、少しお待ちになれば、3時から無料になりますよと教えてくださいました。

確かに、チケット売り場は英語の説明だけ、来ている人は皆外国人。スペイン人は無料の時間に来るというシステムなのかも。でも、こんな田舎町のお城ですがかなりたくさんの観光客がいました。イギリス人と日本女性らしいカップルも含めて、ヨーロッパ中から来ているようです。

アルカラ・ラ・レアルの城はちょっと違う

アルバイシン

アルカラ・ラ・レアルの城、フォルタレッサ・デ・ラ・モタは、城だけではなく、城下町が丸ごと残っているのが特徴です。この写真の場所はアルバイシンと書いてあったのですが、スペインが好きな人なら「アルバイシン」ってグラナダの一部では?と思うかもしれません。実は私もそう思いました。辞書を引くと、アルバイシンというのは坂のある地域のこと、だそうです。ことばの頭に「アル」が付いている場合、アラブ語が語源です。街の名前のアルカラ・ラ・レアルのアルカラもアラブ語で城という意味です。マドリッドのすぐそばにある世界遺産の街であるアルカラ・デ・エナーレスも同じです。

空の上から見ると…

こんな高台に街が作られていたんてすごいですよね。ウィキーペディアの写真で見るとどのような城なのかわかりやすいですね。周りの小さな緑のブツブツはオリーブの木です。この城やカテドラルなどは13世紀くらいの建築物ですが、この場所に街ができ始めたのは、8世紀で、その頃はムスリム勢力の時代です。そのため、城の一部(扉などの様式)にアラビックな形が残っています。

街の中を歩く。中世の街を歩く。

教会。まだ修復の途中です。

城そのものの入り口

修復された薬局

タベルナの内部

タベルナの想像図

一般人の家の一部、部屋が狭かったことがわかります。

ここは一般人の家跡ですが、部屋のひとつひとつがとても小さいのです。大きさがわかるように、私のカメラケースを置いてみました。だいたい4畳くらいでしょうか。当時のスペイン人は身長が150センチ程度しかなく、狭い家でも十分だったのです。そう思って、カテドラルを見ると、カテドラルは信じられないくらい大きな建物だったのでしょう。天井も高く、本当に神様の存在を感じるような場所だったんだなと想像できます。

こんな感じで、ずっと家が続いています。遠くに見えるのは、大教会(La Iglesia Mayor Abacial de la Fortaleza de la Mota)

大教会の前に並ぶ仕切りのようなものは住居の跡です。壁や屋根はなくなって、区切りだけが残っています。石の文化ですから、跡がずっと残っていて、修復していくことが可能なのです。

とりあえず、La Iglesia Mayor Abacial を大教会と訳しましたが、カテドラルまではいかないけれど、教会の中で一番重要だという意味を込めて。実際のところカトリックの方に聞かないと日本でどのように呼ばれているのかはわかりません。

修復された建物。道の狭さがわかります。

城の中(カスティーリョ)

城(塔)の入り口

中世の衣装、部屋の雰囲気

場内には、いくつか展示場があり、この室は、当時の衣装を展示していました。

お城の塔から下を見るとこういう「武器」がありました。

大砲ができる以前に使われていた、丸い石を投げて敵を攻撃する機械です。日本語では、平衡錘投石機(へいこうすいとうせきき)または、フランス語でトレビュシェ(仏: Trébuchet)と呼ばれます。スペイン語で、trabuquete(トラブケッテ)とフランス語からの影響の名前、または単純に石投げ機( lanzapiedras, ランサピエドラス)と呼ばれています。

お城の塔

発掘で掘り出されたものたち

この部分は修復されたサロンのようなスペース

大教会

大教会(ラ・イグレシア・マジョール・アバシアル・デ・ラ・フォルタレッサ・デ・ラ・モタ、La Iglesia Mayor Abacial de la Fortaleza de la Mota)

大教会の鐘塔、16世紀

カテドラルの入り口

カテドラルの内部。床の中央には瓦礫の山がたくさん。
礼拝堂の天井は木材。スペインでは木材は高級品。

アルカラ・ラ・レアルへのアクセス

アルカラ・ラ・レアルへは、グラナダからバスが便利です。バス会社アルサ(ALSA)社で、約1時間弱。1日に6本くらい出ていて、5ユーロ程度の料金です。アルカラ・ラ・レアルは、市内にもイグレシアなどモニュメントがあるので1泊してゆっくりしましょう。一泊して、朝早くのバスで、コルドバに行くというのがおすすめプランです。グラナダから、もちろん日帰りでも観光できます。

スペインの城をまわってみよう!

この記事のライター

スペインに住んで18年になります。小さな素敵な町やお祭り、工芸品などスペインらしいスペインの旅を楽しむ情報をお届けします。

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