スペインで修道院のお菓子を食べてみよう!在住者が種類と買い方を詳しく解説

スペインで修道院のお菓子を食べてみよう!在住者が種類と買い方を詳しく解説

スペインといえば修道院のお菓子!でも修道院に入って買うというのは難しそうと思っていませんか?内部に入っても誰もいないことが多いので躊躇しますよね。今回、エストレマドゥーラ、カセレスの修道院に行っておいしい修道院のお菓子を買いました。買い方をしっかり解説しますから、あなたもぜひ試してください。


修道院のお菓子を修道院で買ってみよう!それはささやかな冒険

カセレスの修道院 コンベント・デ・サン・パブロ

修道女や修道士はオルデンというグループごとに決められた「仕事」をしています。お菓子を作って売っているのはクラリスというグループ。日本ではアッシジのキアラと呼ばれている聖女の名前を冠したグループです。

クラリスという名前のついた修道院(コンベント, convento)を探してお菓子を購入します。今では、修道女世界もすっかりネットショッピングに入り込んでしまい、スペイン国内であればどこにいても修道女の聖なるお菓子が購入できますが、やはり修道院に行って直接買うという経験がお菓子やさんのお菓子と修道院のお菓子を決定的に違うものにしていると思います。

特に異教徒というか無宗教の私が修道院に入ってお菓子を購入するというのはなかなか緊張し、それだけに手に入れた時の喜びはひとしおでした。

カセレスの街で修道院を探す!

カセレスの街並み

エストレマドゥーラには今でもたくさん修道院がビビッドに動いています。歴史ある修道院が多いのです。世界遺産の街、カセレスにももちろんクラリス系修道院があります。ここでおいしいお菓子を購入したいと思います。古い町並みを堪能しながら迷子になりながら歩きましょう。

修道女さんが修道院に入って行く

歩いていればいつか見つけられると信じていたら、偶然、修道女さんを見つけました。

修道院に入ってみよう!カセレスの古い後期ゴシック式建物

ここです。
Hermanas Clarisas エルマーナ・クラリサスと書いています。サン・パブロ修道院(Convento de San Pablo)は15世紀に建てられたゴティックの後半に当たる建物です。修道院でお菓子を購入するときは、オープンが何時から何時と書いていても時として稼働していないこともあります。ただ、修道女の方達はだいたいお歳なのですぐには出てこられないことも多いのです。ですからしばらく待ちましょう。

修道院によって売買する方法は若干異なりますが、基本は修道女は売るときにお顔を見せてくれません。多分、金銭の授受に関して色々と取り決めがあるのだと思います。例えばヨーロッパでユダヤ人が金貸業などでダークなイメージを持ってしまったのも、キリスト教ではそういう行為を禁止していたからでしょう。

いよいよ、注文します!メニューをじっくり睨んで選びましょう

販売窓口

このカセレスの修道院は小窓に回転ドア方式の扉が付いています。右側に小さな呼び鈴がありますから、押してみます。音は聞こえませんでした。壊れているのかもとちょっと心配になりましたが、メニューを見ながら待ちます。コンベントの内部は広いので音はこちらには聞こえなかったのだろうと想像して。そして奥の方から修道女さんがいらっしゃるのですから、あまりなんども呼び鈴を押して慌てさせては申し訳ありません。

かれこれ5分近く待ちました。奥からボソッとほぼ聞き取れないような声が聞こえました。扉が木ですからなかなか聞き取れないのですが、なんとかオススメをおききして購入できました。ここでひとつ失敗をしました。メニューに掲載されている値段は2分の1キロの値段だったのですが、1/2の文字があまりに小さくて1キログラムだと勘違いしてしまいました。12ユーロとあるので、だいたい6ユーロくらい欲しいなと思い、2分の1キロ(メディオキロ)頼んだのです。回転式のドアからずっしりと重い箱が出て来て、12ユーロと言われました。多すぎたんですが、しょうがありません。12ユーロを木の回転扉に乗せて回します。お釣りがあるときは木の回転扉がまた回って戻って来ます。

量的には4分の1キロくらいがちょうど良いと思います。4分の1はウン・クアルトと言います。ハモン・セラーノを買うときにも便利なのでぜひ覚えてくださいね。

アルメンドラースをゲット!さて、どこで食べようか?

これがほぼ2分の1キロ

購入したのは、修道女さん(エルマーナ)が勧めてくださったアルメンドラードス(ALMENDRADOS)です。アーモンドの粉末を使った柔らかめのクッキーで、少しマサパンにも似ています。スペインのお菓子は甘すぎると言われていますが、このアルメンドラードスはアーモンドそのものの甘さを利用して、砂糖を極限まで減らしてあり、とっても美味しかったです。

カセレスのバル・夏はやはりテラッサで!

どこで食べようかと思ったら、やはり美味しいコーヒーと一緒にいただきたいですよね。バルに行ってコーヒーを頼み、そこでいただきましょう。え?持ち込みOKなの?と思うかもしれません。みなさん、修道院のお菓子が美味しいことは知っていますし、それは地元の誇りですから快く応じてくれます。

修道院のお菓子の種類は?

バダホスの修道院のサンプル

左:ジェマス・デ・サンタ・クララ(Yemas de Santa Clara)ジェマス・デ・サンタ・テレサという名前でアビラのお菓子として有名です。卵の黄身を使った柔らかなお菓子です。
中央上:ペルニージャ( Pernilla )マンテカードに似たクッキーの一種。口に入れるとほろほろと柔らかく溶け出します。
中央下: コラソネス・デ・ビノ (Corazones de Vino) コラソンネス(コラソンの複数形)は心臓、つまりハート形クッキーという意味です。ワインたっぷり使ったお菓子。ワインやアニス酒などで練った生地で作るお菓子は美味しくてオススメ。
右:コラソネス・デ・アルメンドラ (Corazones de Almendra )アーモンド入りハート形クッキー

バダホスの修道院のサンプル

上左:テハス・デ・アルメンドラ (Tejas de Almendra)テハス、つまり瓦の形をしたアーモンド入りのクッキー。瓦せんべいってどこにでもあるんですね。
上右:マンテカードス・デ・アルメンドラ(Mantecados de Almendra) スペインで一番食べられているお菓子マンテカードは豚の油、マンテカードを使ったクッキー。
下:ビスコッチョス(Bizcochos )スポンジケーキを一般にビスコッチョと呼びますが、これは小ぶりのスポンジケーキです。


注意!これは修道女のお菓子ではありません

rosquillas listas y rosquillas tontas お利口なロスキージャトおバカなロスキージャ

聖なる日に食べるお菓子だからと言って修道女のお菓子ではないものがあります。でも、これはこれでおいしいですよね。どこでも食べられるのでスペインに滞在したら、試してください。

賢いロスキージャとおバカなロスキージャ

これはマドリードで一番大事な 守護聖人の日サン・イシドロ(アンダルシアではサン・イシシオ)に食べるお菓子です。ロスキージャというのは真ん中に穴の空いたお菓子。穴の空いたお菓子をロスコと言って、小さいものをロスキージャ、大きなものをロスコンと呼びます。このロスキージャはもともとドーナッツ型のクッキーのようなものだったのですが、それにアイシングがけをしてみました。

そして何も付いていない方をロスキージャ・シンプレ、シンプルなロスキージャと呼び始めました。シンプルライフなどという言葉もありますが、あの人シンプルね、といえばちょっとバカ?というような意味合いがありますよね。そこで、何も付いていないロスキージャに対して、アイシングがけした方を賢いと呼ぶようになったそうです。これはマドリードのお菓子屋さんハビエラが売り始めたお菓子です。

修道女のおなら(ペット・デ・モンジャ:カタルーニャの言葉)

バルセロナ在住のイタリア人のお菓子職人によって19世紀に作られました。フランスにも同じ名前のお菓子があったと思います。修道女が作るお菓子「修道女のおっぱい」とほぼ同じ材料で作られ、修道女のおっぱいなんておならみたいなもんだというちょっと意地悪なジョークのようです。

クレーマ・カタラーナ

3月19日のサント・ジョゼブの日に食べられるお菓子です。
なんと起源はキリストの生まれる以前、ローマ時代から食べられていたと言われています。最初にレシピーが文書化されて残されたのは、1324年に出版されたカタルーニャ地方のレシピ集リブレ・デ・セント・ソビ(Llibre de Sent Soví)です。その後、18世紀にバルセロナに住んでいたマルド男爵の名で知られるラファエル・デ・アマット(Rafael de Amat y de Cortada)が特に気に入りすっかりバルセロナのお菓子として定着したようです。

修道院に入ってみよう!修道女のお菓子の虜になってしまうかも

バダホスの修道院にあった修道院の様子を描いたタイル

手作りで自然食品でもある修道院のお菓子。修道院の庭に植えられたアーモンドの木からとったアーモンドをたっぷり使っていますから、本当に美味しいです。鶏も放し飼いで、新鮮な卵をたくさん産みます。スペインに行ったら、修道院を探しましょう!

この記事のライター

スペインに住んで18年になります。小さな素敵な町やお祭り、工芸品などスペインらしいスペインの旅を楽しむ情報をお届けします。

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