中国広東省広州市で味わう本格上海点心「湯包(タンバオ)」!点心にはうるさい広州人にも認められる本場の湯包とは?

中国広東省広州市で味わう本格上海点心「湯包(タンバオ)」!点心にはうるさい広州人にも認められる本場の湯包とは?

中国広東省広州市より、またまたグルメ情報を発信!とは言っても今回は、広州で出会った「上海点心」の一つ「湯包(タンバオ)」に関するレポートです。中国広東省の広州市と言えば、点心&飲茶の都市です。今回は、グルメには妥協しない広州っ子たちが群れを成して買っていく上海発信湯包の人気店「上海人家-上海生煎小龙包」をご紹介します。


湯包(タンバオ)とは?

湯包(タンバオ)は中国語で「汤包」となり、中国河南省の開封市が発祥の地と言われています。湯包やかの有名な点心ショーロンポーは上海発として知られていますが、実のところは、古く歴史ある街開封から上海へと伝わったのではと言われています。

ショーロンポーに対して湯包は、多めの油で揚げた厚めの皮が特徴的です。スープもショーロンポー以上にこだわっているとか。ショーロンポーは皮が薄くてツルンとしていますが、湯包は「外はカリカリ、中はジュワッと熱々のスープがたっぷり」のイメージです。

「湯包」とは「スープの包み」の意味です。

大きい湯包の場合、湯包の上方に太いストローを差し込んでスープ飲むタイプもあります。今回ご紹介する湯包は、そこまで大きくないのでストローなしです。

※ショーロンポーの食べ方については、別記事「【本場広州より飲茶特集】点心の代表格ショーロンポー!熱々で肉汁スープたっぷりのショーロンポーの正しい食べ方をマスターしよう」を合わせてご覧ください。

広州市では飲茶の点心としてショーロンポーはメジャーですが、湯包は珍しいです。

最近では日本でも、一部本場の「湯包」を食べるとこができる中華レストランがあるようですよ。日本人も絶対に好きになるお味です。広州旅行で「上海・湯包」というキーワードを目にしたら、迷わず試してみましょう。日本よりもずっとお安く本格点心を楽しめること間違いなしです。

「上海人家-上海生煎小龙包」のとびっきり美味しい湯包

「上海人家-上海生煎小龙包」は、広東省広州市の中心部、広州地下鉄「农讲所」駅の近くにあります。昔ながらの老舗が集中するグルメエリアです。

「上海人家」の強いところは、点心あり・お食事ありの両刀使いなところでしょう。ご飯時にはお食事利用者でにぎわいますし、その他の時間帯は点心目当ての人々が詰め掛けます。

広州で楽しめる上海名物を出しているお店「上海人家」。

広州と上海とは同じ大陸内でももの凄く遠く、文化も食生活も全く異なります。店名にある「小龙包(シャオロンバオ)」というのはショーロンポーのことで、「上海と言えばショーロンポーでしょう」ということで、このネーミングなのではと思います。

鲜肉生煎4只10元(*約169円)、6只12元(約202円)。日本円換算すると激安です!

「上海人家-上海生煎小龙包」では店先の大きな専用鍋で豪快に湯包を焼いていきます。パフォーマンス性がある上にめちゃめちゃ美味しそうなので、みんなつい足を止めて食べて行きたいなと思わせられてしまうわけです。

上海人家の看板料理「鲜肉生煎」。

これからどんどん焼いていきます。

「煎」とは焼くの意味です。上海湯包は、専用の分厚い鍋にギッシリ詰めて焼いていきます。湯包は熱々のスープが命なので、理想的なのは焼き上がる直前に来店して出来たてをいただくことです。湯包は、冷めてしまうとその良さが半減してしまうと思います。

先日は、まだ具を包んでいるというタイミングでお店に行きましたが、そうなると店内で20分~30分待つ必要があります。

中国の人って適当なのでよく「すぐ出来るから待ってて!」と言うんですが、人によって「すぐ」の長さが全然違うんです(笑)気長に待ちましょう。少なくともここの湯包に関して言えば、待つ甲斐がありますよ!

書き直しがたくさんあるメニュー。

料理の種類は豊富で、食事は全て麺ものです。広東省を含む中国の南部はご飯が主食ですが、北の方では麺や馒头(マントウ)が主流となります。マントウとは肉まんの肉なしバージョンで、これが白いご飯代わりになるそうです。

麺類のお値段は大体10元~18元(約169円~303円)くらいとお手頃です。他に湯包やショーロンポーのような「包類」も人気で、ほとんどが10元~13元(約169円~219円)となっています。

お昼の第一陣が去った直後の様子。

ここの上海人店主はとっても気さくで男気のある人です。単身で来ているお客さんに気軽に「よっ元気?」みたいなノリで話しかけて、「出身はどこなの?自分はもちろん広州人だけど(言葉の訛りがどう考えても広州人ではない)。」というジョークをかますといった感じです。

こちらの店主のような人がいると、お客さんどうしの間にも自然と会話が生まれたり、何だか良い雰囲気です。人と人との繋がりっていいなと感じさせてくれる人柄が、別に昔からの知り合いでも何でもないのに、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。

ザリガニとタニシでしょうか。

ちなみに、商売上手で金遣いが荒く、のんきで適当な人が多いと言われる広東人に対して、上海人はお金の計算に関してはとりわけ細かく、ビジネスにおいてはリスクを犯すこともなければ相手を騙すこともしないというキッチリした面を持っていると言われています。

広州市には遠くから商売に来ている人も結構いますが、上海人は本当に珍しいです。「上海人家-上海生煎小龙包」店主の言動から、上海の人々の様子も垣間見れたらと思っています。

店内の壁には、手書きでたくさんのその他メニューがあります。

カウンターにあるメニューの他にも、壁にたくさんのその他メニューが貼ってあります。カニは重さと一匹(もしくは二匹)でいくらという値段表示となっていました。

セットメニューや「双人(お二人様)」メニューもいくつもあって、69元~128元(約1,163円~2,158円)程です。

写真付きのメニューもいくらかあるので、中国語が読めなくてもある程度大丈夫かと思います。湯包やショーロンポーの他にも、「年糕(ニェンガオ・中国のお餅)」を揚げたものなど、軽食もたくさんあるので今後色々挑戦してみたいです。

生きのいいカニがたくさん飼われています。

店の奥にたくさん生けすがあって、色々な種類のカニが飼われています。カニ料理を注文したら、この生けすから直接カニをすくい上げて調理してくれますよ。

店主が言うには、この冬広州は例年よりもだいぶ寒く、カニが死んでしまって困るということでした。この時は死にかけているカニ(?)を水槽から取り出して、冷蔵庫で冷やしてとどめを刺してから調理していましたよ(笑)

冷蔵庫でショーロンポーの皮やカニなどを(?)冷やしています。

うまうまスープたっぷりの湯包

鲜肉生煎4個入り、来ました!

「上海人家-上海生煎小龙包」の湯包は直径5~6cmほどで、ストローではなく普通にお箸でいただきます。熱々の出来たて湯包は、いつ見てもワクワクします!

醤油と唐辛子の追加可です。

一人一つ小皿をくれます。日本で言えば、寿司屋で醤油を入れるのに使うような小皿です。初めて湯包を食べた時、てっきりこれは醤油や唐辛子を入れる用なのだと思い最初に醤油を入れてしまったのですが、これは失敗でした。

小皿は主に、湯包を食べる時にスープがこぼれても大丈夫なように湯包の下に添えておくためのものだったんです。小皿に醤油を入れてしまうと、どうしても湯包を醤油に浸さないと食べることができなくなってしまいます。

個人的には、ここの湯包は醤油をつけなくても十分美味しいので、最初から早まって小皿に醤油を入れてしまうことがないようにしましょう。あくまで最初はスタンダードにいただいて、後半味替えするのが良いですね。

ショーロンポーを食べる時の要領で、最初は少しだけ割れ目を作ってからスープを先にいただきましょう。

肉汁たっぷりのウマウマのスープが入っています。

うまうまのスープが見た目にもよく分かりますね。この熱々のスープと、いい感じにカリカリ揚げ焼きになっている皮とのコラボレーションが何とも美味なんです。味良しコスパ良し!で病み付きになりそうです。

湯包ができ上がるまでに、どんどん「お持ち帰り希望」の客が店先に群がってきました。

湯包を注文して待っている間にも、どんどん客が増えてきます。今や湯気を出し始めている湯包を注文する人は少なくありません。

湯包は「打包(ダーバオ・お持ち帰り)」することもできます。お店側としてみれば、店内で待っている私たちのような客は言わばキープしたも同然です。でも、お持ち帰り希望の客たちは違います。通りすがりの彼らは、痺れを切らしていなくなってしまう可能性も大です。

それで湯包が出来上がると、湯包担当のバイトさんはお持ち帰り客を優先に湯包を配っていくんです。例の店主がその合い間を縫って少しずつ店内の客に湯包を渡していきますが、やはり店の方針として「キープしている客は後回し」なのでしょう。

商売なのでこの方針は仕方ないとして、お持ち帰り希望者がどんどん出来たての湯包に群がって来るとこちらも気が気じゃありません。もう20分以上も待っているんですから、今来たばかりの人に湯包を横取りされるなんてまっぴらです。

なんとか自らゲットしてきた6個入り湯包!

見かねた私は、自ら大鍋のところまで行って直接湯包をもらって来ました。見ると大鍋にギッシリ詰まっていたはずの湯包が残りわずかになっていたので、結構危なかったです。

これでもし本当に湯包が全部なくなってしまっていたら、あの気のいい店主はどうするつもりだったのでしょう?でも中国での生活では、そういう理不尽なことは付き物です。

私たちは万が一湯包がなくなってしまったら、ショーロンポー6個入り(13元)を湯包の値段(12元)で食べさせてほしいと交渉するつもりでいました。今まで熱々の湯包のためにだいぶ待って来ましたが、喧嘩してもしょうがありません。でも泣き寝入りも嫌なので、交渉あるのみです。

自ら湯包をゲットしてくる自信がないという方は、湯包の大鍋のすぐ傍に座るようにしましょう。

実はこの後、一人の中年男性が上海人店主にくってかかっていました。彼は本当に湯包を食べ損ねたようです。中国では「自分の権利は自分で守る」が基本ですが、胸中お察しします(汗)

私たちが大満足してお店を後にする頃には、湯包を食べ損なった男性客と店主が通りにまで出て口論していました。大勢の野次馬が二人を取り囲んでいて、ちょっとした騒ぎになっていましたよ。食べ物の恨みは怖いです。こういった騒ぎには決して近づかないようにしましょう。

もしタイミングが悪くて出来たての湯包がなかったら、同じく超おススメのショーロンポーを試してみましょう。ショーロンポーは6つで13元(約220円)で、湯包と違って注文したら数分で出てきますよ。

広州市では飲茶で美味しいショーロンポーをいただくことができますが、本場上海人が作るショーロンポーは美味しいに決まっています。私も近いうちに是非ここのショーロンポーを食べてみたいです。

広州でも楽しめる「上海人家の湯包」はおススメです

「上海人家」は大好きな「広東省立中山図書館」のすぐご近所。

「上海人家-上海生煎小龙包」の湯包の味は本物です!味もコスパも抜群に良いこちらのお店で、「広州を満喫ながらも上海名物までいただいてしまう」という一石二鳥の旅をどうぞお楽しみください。

*記事内のレートは全て2018年2月のものです。

この記事のライター

中国広東省広州市に住む30代主婦です。今の目標は広東語をマスターすること!大好きな広州を、楽しく詳しくレポートしていきます★

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