JR東日本グループから発行されているビューカード(view card)。
満50歳以上の方限定で、ビューカード、Suica、大人の休日倶楽部の3つがセットになった「大人の休日倶楽部ミドルカード」があります。
国内旅行がメインですが、実は海外旅行でも使えるカードなんですよ。
今回は「大人の休日倶楽部ミドルカード」の概要や、メリット・デメリットなどをお話いたします。
【概要】申し込み条件や年会費など

大人の休日倶楽部ミドルカードは、男性は50~64歳、女性は50~59歳までの方を対象としたクレジットカードです。
対象年齢になるまでは、申し込みすらできないようになっています。
クレジットブランドは、VISA、Mastercard、JCBの3種類から希望するものを選ぶことができます。
どのブランドを選んだとしても、電子マネーのSuicaは付帯しますのでご安心を。
年会費は税込2,575円ですが、ここには大人の休日倶楽部の年会費(2,060円)とカード年会費(515円)の両方が含まれております。
ただし、入会初年度は年会費0円で利用することができます。
■モバイルSuicaも無料で使える
大人の休日倶楽部ミドルカードとモバイルSuicaを紐づけることで、本来であれば1,030円(税込)かかるモバイルSuicaの年会費を0円にできます。
オートチャージ機能と組み合わせることで、クレジットカードを持たずともSuica1枚で出かけることも可能です。
■ETCカードは別途年会費がかかる
大人の休日倶楽部ミドルカードには、別途申し込むことで「ビューETCカード」を発行することができます。
ただし、515円(税込)の年会費がかかるため年会費無料のETCカードを探すか、そもそもETCカードを持たない方がいいでしょう。
■ミドルカードの対象年齢外の人はどうすればいいの?
男性65歳以上、女性60歳以上の方は、ミドルカードではなくて「大人の休日倶楽部ジパングカード(年会費4,285円(税込))」があります。
一方、50歳未満の方は「ビュー・スイカカード」や「JALカードSuica」など、さまざまなカードがラインナップされておりますので、そこからライフスタイルに合った1枚を選ぶのがいいでしょう。
(※複数あるビューカードシリーズのなかで、年齢制限があるのは「大人の休日倶楽部ミドルカード」「大人の休日倶楽部ジパングカード」の2つだけとなります。)
【ポイントサービス】Suicaチャージや定期券の購入だと還元率は1.5%にまでアップ
大人の休日倶楽部ミドルカードは、税込1,000円の利用につきビューサンクスポイントが2pt(=5円相当)貯まります。
JR東日本のみどりの窓口や券売機で購入した切符・定期券、Suicaのオートチャージに使うと、ポイントが3倍(1,000円で6pt)になります。
貯めたポイントはSuicaに充当したり、ご当地グルメや商品券など、お好きな商品に交換することができます。
通勤や買い物でJRを利用する方は、積極的に利用したいところですね。
■大人の休日倶楽部で貯まる「おときゅうポイント」も
ビューサンクスポイントとは別に、大人の休日倶楽部を利用することで貯まるポイントのことをいいます。
休日倶楽部の切符や特別パスの代金、ツアーなどへの参加費1,000円につき5pt貯まっていきます。
1年間で貯めたポイントによって3つのステージにわかれ、それに応じてビューサンクスポイントがもらえます。
2018年の特典内容は次のとおりです。
おときゅうポイント | 特典内容(2018年) |
10,000pt~ | ビューサンクスポイント 46,400pt(=116,000円相当) |
3,500~9,999pt | ビューサンクスポイント 8,000pt(=20,000円相当) |
1,500~3,499pt | ビューサンクスポイント 2,400pt(=6,000円相当) |
■【注意】2018年度中に、ビューサンクスポイントはJRE POINTに統合される予定!
2018年度中に、ビューサンクスポイントはJR東日本の共通ポイントサービスである「JRE POINT」に統合されます。
詳しい日程はまだ公表されておりませんが、今後の動きをよく確認しておいてくださいね。
【JRで使えるサービス】対象エリアの乗車券が5%OFF!会員限定の特別パスやツアーも
JR東日本・JR北海道のエリア内で往復200kmを超える場合、乗車券が5%OFFで購入することができます。
片道100kmを超えるエリアとしては、東京駅から水戸駅、宇都宮駅、高崎駅あたりが目安となってきます。
鈍行であれば2時間を超える距離と考えてもよさそうですね。
ただし、北陸新幹線は上越妙高駅までが対象で、2015年に開通した金沢駅までの区間は対象外となりますのでご注意ください。
また、「JR東日本全線4日間乗り放題パス」や会員限定のツアーなど、大人の休日倶楽部ならではの楽しみもあります。
お得な料金で利用できますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
詳しいエリアについては、以下の公式サイトからご確認ください。
https://www.jreast.co.jp/otona/area.html
■【注意】5%OFF特典は繁忙期に使うことができない…
200kmを超える距離での乗車券5%割引サービスは、ゴールデンウィーク(4/27~5/6)、お盆(8/11~8/20)、年末年始(12/28~1/6)は対象外となっています。
つまり、繁忙期は大人の休日倶楽部ミドルカードを持っていても通常料金扱いのため、留意しておいてくださいね。
【補償サービス】国内・海外旅行保険と紛失時の残高補償がついてくるが…
国内だけのサービスかと思われがちな「大人の休日倶楽部ミドルカード」ですが、なんと海外旅行保険にまで対応しています。
しかしながら、お世辞にも補償内容がよいとはいえません。
死亡・後遺障害は最高500万円まで、海外旅行でもっとも肝心な傷害・疾病補償はそれぞれ50万円までしかカバーされておりません。
さらに、賠償責任や救援者費用、携行品損害、ショッピング保険に関しては全く付帯していないのです。
年会費無料のクレジットカードですらカバーされていることも、この大人の休日倶楽部ミドルカードでは対応しておりません。
充実した旅行保険が付帯しているクレジットカードを1枚別で持っていくか、民間の旅行保険に入っておくことを強くおすすめします。
また、万が一カードを紛失したとしても、カードの不正利用金額やSuicaに入っていた入金額を補償するサービスもついています。
【海外・自動付帯】 | カード会員のみ |
傷害死亡・後遺障害 | 500万円 |
傷害治療費用 | 50万円 |
疾病治療費用 | 50万円 |
賠償責任 | ー |
救援者費用 | ー |
携行品損害 | ー |
ショッピングプロテクション(動産総合保険) | ー |
【国内・利用付帯】 | |
傷害死亡・後遺障害 | 1,000万円 |
入院日額 | 3,000円 |
手術費用 | 入院日額の5倍、または10倍 |
通院日額 | 2,000円 |
東日本エリアに在住でJRをよく利用するのであれば「お得」な1枚
今回は、大人の休日倶楽部ミドルカードのご紹介でした。
このカードの要点をまとめますと次のようになります。
・男性50~64歳、女性50~59歳が対象。それ以上の方は「大人の休日倶楽部ジパングカード」となる
・年会費は2,575円。ただし、初年度は無料で使える
・利用金額に応じてビューサンクスポイント(※)が貯まる
・「乗車券5%OFF」「会員専用周遊パス」「専用ツアー」など列車の旅をお得に楽しめる
・海外旅行保険もついているが、補償内容は最小限であることに注意
関東以北の東日本エリアに住んでおり、JRをよく使う鉄道好きな50代にとっては魅力ある1枚です。
ピンと来る方は、ぜひ一度検討してみてくださいね。
https://www.jreast.co.jp/card/first/otokyumiddle.html
※2018年中に「JRE POINT」に統合される予定です。