ドイツのオペラ・フェスティバルに行こう!ロッシーニが愛したバット・ヴィルトバット

ドイツのオペラ・フェスティバルに行こう!ロッシーニが愛したバット・ヴィルトバット

静かな癒しメインのバカンスを送りたい人におすすめしたい温泉町バット・ヴィルトバットでは、毎年夏にオペラ・フェスティバルが催されています。この地を愛したイタリア人作曲家ロッシーニの音楽と共に、森林浴や温泉、美味しい食事で身も心も浄化されるようなひと時を過ごすことができるバット・ヴィルトバットを、詳しくご紹介します!


ドイツ南西部の小さな小さな町バット・ヴィルトバット(Bad Wildbad)で、毎年夏を迎える頃に開催されているオペラ・フェスティバルがあります。町の小ささとは不釣り合いなほど大きな規模で開催されるこのフェルティバルは、この静かなドイツの田舎町を愛し、余生を過ごす場所として選んだ偉大なオペラ作曲家ジョアキーノ・ロッシーニの音楽を中心に企画されています。

ヨーロッパ中から広く出演者を集め、オーケストラと合唱を召喚して、毎年本格的なオペラ公演が立ちあげられています。バット・ヴィルトバットに居住する人々は観客のほんの一握りで、近隣の都市からバス・ツアーが組まれ、大勢のオペラ・ファンがこの町を訪れます。

この記事では、そんなちょっと異色なオペラ・フェスティバルが行われる、知る人ぞ知るドイツの田舎町バット・ヴィルトバットをご紹介します!

バット・ヴィルトバットってどんな場所?

バット・ヴィルトバットの街並み

バット・ヴィルトバットは本来、年配の人々などが湯治のために、ある程度の長期間をゆっくりと過ごすためにやってくる温泉地です。19世紀にこの地にやってきたイタリア人作曲家のロッシーニも、そんな温泉客のひとりだったわけです。

ロッシーニは作曲家としての活動に嫌気がさして、「美食家になる」なんて突拍子もない発言を残しスパっとキャリアに幕を下ろしてから、闘病のためにこの地を訪れました。そんな背景を考えると、バット・ヴィルトバットで彼の音楽を継承していくためのフェスティバルが催されているというのは、少し皮肉なような気もしますね。

今でもこの小さく静かな温泉地には、数々のゲスト・ハウスが並んでいますが、「繁華街」と呼べるようなエリアには小さな道が川を挟んで2本通っているだけで、ハイシーズンでもとても緩やかな時間が流れています。

辺りを見渡せば緑の山々に囲われ、ちょっと足を延ばせば小川のせせらぎが心地よい森の中の散歩道が現れる、とても喉かな場所です。

オペラ・フェスティバル「ロッシーニ・イン・ヴィルトバット」について

 クア劇場(Kurtheater)内部

オペラ・フェスティバル、ロッシーニ・イン・ヴィルトバットは、ロッシーニの故郷であるイタリア、ペーザロで大々的に開催される世界的にも有名なロッシーニ・フェスティバルの、姉妹イベント的な存在です。ペーザロと比べると規模は小さくなりますが、それでも夏のドイツで行われるオペラ・フェスティバルとしては年々知名度を上げ、若手歌手の憧れとなりつつあります。

18世紀の建築様式で建てられた小さいながらも美しいクア劇場に加え、特設会場やその他コンサート・ホールなど、複数の会場でオペラやコンサートの上演が楽しめます。オペラの演目は毎年3つほど。普段はあまりお目にかかれないような知る人ぞ知る演目が選ばれることも多く、オペラファンやクラシック音楽家にとってはとても貴重で興味深いプログラミングが成されています。

キャストにはワールドワイドに活躍する有名歌手も召喚され、レベルの高いパフォーマンスを見せてくれます。何より特筆すべきは、イタリアから呼ばれて出演している歌手が多いことです。

ドイツで観るイタリア・オペラは、しばしばイタリア語の発音が無残にも大崩れし、発声方法もイタリアの伝統的歌唱技術からはかけ離れていることが多く、「本物」と呼ぶには程遠いクオリティーの上演に、残念ながらしばしば遭遇します。その点、このフェルティバルはかなりこだわって、ドイツでありながらもイタリアン・クオリティーを実現しています。

若手オペラ歌手の登竜門的役割も担っているフェスティバルなので、未来のスターの初々しい姿に出会える確率も高いですよ。

ロッシーニ・イン・ヴィルトバット公式ホームページ
https://www.bad-wildbad.de/rossini/

森林浴に温泉!オペラ鑑賞以外も楽しめるバット・ヴィルトバット

クア・パークの小川

オペラ上演が行われる会場のすぐ近くには、静かで美しい森があります。小川のせせらぎを聞きながら散策するには最高の環境です。バット・ヴィルトバットの夏は涼しく、長袖で終日を過ごせるほどです。快適な気候の中ゆっくりと森林浴をして、新鮮な空気をめいいっぱい楽しむことができます。

湯治場というからには温泉ももちろん楽しめます。宿泊先の施設に温泉が含まれていない場合でも、日帰りで楽しむことができるスパ施設がいくつかあります。料金も比較的リーズナブルなので、気軽に試してみることができますよ。夏でも涼しいバット・ヴィルトバットでも、温泉水のプールなら寒くありません。

参考リンクを以下に2つご紹介します。

パレ・ターマルのホームページ
https://www.palais-thermal.de/

ヴィタル・テルメのホームページ
https://www.bad-wildbad.de/thermen-schwarzwald/vital-therme/

意外と困らない田舎町での食事事情

クア・パーク

バッド・ヴィルトバットは小さな町なので、鉄道駅を降りたら後は全て徒歩で簡単に回れます。レストランや喫茶店なども数多く、田舎町とは思えないほどの充実ぶりです。富裕層が多く訪れる避暑地といった印象の強いこの町には、レベルの高いレストランも多くあります。

クア・パーク(Kurpark)の中にある大きなレストラン「フィリッポ(Filippo)」では、イタリア人のオーナー兼シェフが本格的な窯焼きピッツァを振舞ってくれます。食後のスイーツにも種類豊富なケーキが用意されており、美味しいイタリアン・コーヒーと一緒に楽しめます。価格設定も良心的で立地も便利なので、何度でも足を運びたくなるレストランです。食事ではなく休憩がてら飲み物だけ…という場合にも、もちろん利用できます。

クア劇場の目の前にあるレストランなので、オペラ・フェスティバルの関係者らも毎日のように利用しています。出演者を見かけたら気軽に声をかけ、オペラ上演の感想などを手短に伝えれば喜ばれますよ。

まとめ

バット・ヴィルトバット鉄道駅

周囲を見渡せば広々と緑の山々が連なる穏やかな田舎町バット・ヴィルトバット。新鮮な空気と良質の音楽、温泉と美味しい食事に癒されるバカンスを送ることができる、知る人ぞ知る隠れ家的避暑地です。都会の喧騒から離れて、一風変わった、ちょっと贅沢な夏休みを過ごすには最適な場所です。是非一度足を運んでみてくださいね。

この記事のライター

ヨーロッパ在住歴13年の経験を活かしてイタリア、スイス、ドイツ、フランスのちょっとディープな観光情報をお届けします!

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