【スペイン】クリスマスに来るなら1月6日までいよう! 公現祭パレードとロスコン・デ・レジェス

【スペイン】クリスマスに来るなら1月6日までいよう! 公現祭パレードとロスコン・デ・レジェス

お正月休みにスペインに滞在するのでしたら、1月6日は外せません。1月5日の夜は街の中がワクワク楽しく盛り上がっています。三賢人のパレードもあり、どこに滞在していても楽しさは変わりません。むしろ小さな村にいる方が楽しいかもしれません。村の人たちに混じって、三賢人がばらまくお菓子を食べてみませんか?


スペインのクリスマス

10年前のクリスマスコンサート。小学校では毎年学芸会的な催しを12月にします。

クリスマスって楽しいですよね。クリスマスが大好きです。スペインでももちろんクリスマスが、カトリックですから盛大に盛り上がります。ただスペインはカトリックですから少し祝日が違うので、旅行のときはいつがおやすみなのかチェックしておきましょう。

クリスマスはスペイン語でナビダ(Navidad)。ナビダの時期はキリスト誕生の12月24日からキリスト誕生を祝って東方の三賢人がプレゼントを届ける1月6日までです。もちろんその前後にもいろいろと行事があります。1月15日は(地域にもよるかもしれませんが)クリスマスツリーを燃やして、チューロスを食べる、サントアントニオです。でもとにかく「ナビダ」と呼ばれるのは12月24日から1月6日までです。

年末年始の休日をチェック

まずいつがおやすみになるかチェックしましょう。24日はお昼ご飯まではお店が開いています。25日は完全におやすみ。そして12月31日は大晦日でやはりお昼ご飯まで開店してます。お正月は1月1日のみお休みで、2日から仕事が始まります。そしてナビダで一番だいじな日が1月6日です。この日も国民の祝日です。つまり12月24日と31日が半休で、12月25日と1月1日、1月6日がお休みです。

せっかくだから1月6日のパレードも見たい

三賢人
市町村によっては車で回る場合もあります。

せっかくクリスマスの時期にスペインに滞在するのであれば、ぜひ1月6日までスペインのクリスマスを楽しんで欲しいなと思います。1月6日は三賢人が来た日ということで、カトリック世界では、この日がクリスマスプレゼントを渡す日です。正確に言えば1月5日の夜に子どもたちが寝静まってから、枕元に置かれます。そして各市町村で1月5日の夜にカバルガタ・デ・レジェスというパレードがあり、三賢人がキャンディーやチョコレートなどをばら撒きながら街の中を通るのです。これは「カバルガタ・デ・レジェス」と呼ばれています。

基本的にはカトリックのお祭りですが、実際には宗教など忘れて純粋に楽しんでいる人が多いイベントです。モロッコ人の子どもたちも(もちろん彼らはイスラム教徒ですが)大はしゃぎで、三賢人の投げるお菓子を受け取ります。モロッコ人の子どもたちは言います。「だってイエス・キリストはイスラム教の聖人なんだもの。」なるほどこの辺りはコーランとバイブルが重なる場所なんですね。

クリスマスの飾り、ベレン

ベレンの絵。うちの息子(末っ子)が小学校の時に描いた作品です。クリスマスカードのコンクールで優勝してカードにしていただきました。

もうひとつ、スペインのクリスマスで楽しいものはベレンです。これも各市町村で飾り立てたり、図書館や公民館内に飾ったり、それぞれの家庭に飾ったりしてみんなで楽しみます。ベレンというのは、キリスト誕生の日を表す模型とでも言えばいいのでしょうか。まず馬小屋にいる、サンホセと聖母マリア様が抱く幼いキリスト、そしてその周りの街の様子、そして三賢人のお人形などが並びます。マドリード郊外のエル・エスコリアルには等身大のベレンガ街全体に現れます。

ベレンで好きなのはキリストが生まれた時代の街の普通に生きている人々の姿も見られるところです。特に好きなのはパン屋さん。川で洗濯をしている女性、瀬戸物を作ってる人やさらに本格的なものにはローマの兵隊や象に乗った人などもあり、カタルーニャではうんこをしているCaganerと呼ばれる人形もあります。

クリスマスのお菓子も楽しみのひとつ

手作りのマサパン。右はリンゴケーキ。実はスペインではよくりんごのパイが食べられます。

クリスマスのお菓子も楽しいものです。クリスマスが近づくと銀行にもクリスマスのお菓子が並びます。お酒とポルボロンやマンテカードなどのお菓子が置いてあって、銀行に来た人なら誰でも勝手に食べたり飲んだりが自由にできます。ポルボロンは小麦粉を乾煎りしてから作る焼き菓子です。小麦粉を乾煎りしているためにほろほろと壊れやすくなっています。私は密かにこれが落雁(らくがん)の先祖ではないかと思い、いつかちゃんと調べてみたいなと目論んでおります。

そしてマンテカードはゴマやケシの実、松の実が入ったマンテカ(豚の脂)をたっぷり使った焼き菓子です。こちらは月餅を真似して作ったのではと思っています。本当に月餅に似たお菓子で、スペインに住んでいる母は「月餅」と呼んで食べています。というような感じの食べ物です。イメージが湧いたでしょうか? 

クリスマスのお菓子にはトレドの名産品としても有名なマサパンがあります。マサパンはアーモンドの粉と砂糖、黄身を混ぜて形を整えて焼いたお菓子です。古くはホールタイプのアーモンドを石臼でひきながら、砂糖と混ぜてねっとりした生地を作っていましたが、そのように作っているお店は少ないと思います。マサパンはアルマグロにもおいしいお店がありますが、やはりラ・マンチャ地方のお菓子で、アンダルシアのマサパンはほとんど工場で作られたものばかりですから、私はうちで作っています。写真では少しクッキーに似ていますが、実際はかなり柔らかく、ちゃんとマサパンです。

ロスコン・で・レジェス、果物をのせたあとでパラパラとお砂糖をふって焼き上げます。

そして1月6日に「ロスコン・デ・レジェス」を食べます。ロスコンというのはロスコの大きなもののことで、ロスコはドーナツ型のお菓子のことです。つまり王様の大きなドーナツ型のお菓子なのですが、王様って?と疑問に思いますよね? 三賢人はレジェス・デ・マゴ(Reyes de Mago)、3人の王様です。フランスでもガレット・デ・ロワ(galette des rois)を1月6日に食べますが、これもrois、王様のお菓子です。ガレット・デ・ロワにはフェーヴが入っていルコとは有名ですよね。フェーヴだけを売るお店が東京にできたと聞いています。スペインのロスコン・で・レジェスにもフェーブ、スペインではアバと呼ばれる小さなフィギュアが入っています。

写真のロスコン・デ・レジェスは私が作りました。以前は購入していたのですが、おいしいロスコン・デ・レジェスはガンガン高値になり、スーパーでは2ヶ月前に作って冷凍した安くておいしくないものが並ぶので、自分で作るようになりました。作り方はアサハールなどの香りをつけた、ブリオッシュ生地を丸くして真ん中に穴をあけ、発酵させて砂糖漬けのフルーツをのせて焼きます。砂糖漬けのフルーツも自分で作ると安心です。とくに皮を使ったオレンジピールなどは有機栽培のオレンジを使います。ほんとうにおいしいブリオッシュ生地で作られたロスコン・デ・レジェスは生クリームなしでもおいしいですし、そのほうが好きという(うちの夫)人もいますが、中にはやっぱり生クリームという人もいるので、いつも2個作って生クリームいりとプレーンの2種類を用意します。

ロスコン・デ・レジェスにのせる果物の砂糖煮

せっかく新年にスペインに滞在したらおいしいロスコン・デ・レジェスを食べて欲しいなと思います。マドリードでしたらソル(Sol)駅のそばのアンティグア・パステレリア・デル・ポソ(Antigua Pastelería del Pozo)は200年近くロスコン・デ・レジェスを変わらないレシピで作っています。

住所:Calle del Pozo, 8
28012 Madrid

心がウキウキするクリスマスをスペインで

クリスマスの時期は空気がのんびり楽しもうモードになっているから、なおさら楽しいスペイン。街に流れる音楽やイルミネーション。どんな田舎町に行っても、カラフルな飾りがいっぱいです。スペインの少し遅いクリスマスを楽しんでくださいね。

この記事のライター

スペインに住んで17年になります。小さな素敵な町やお祭り、工芸品などスペインらしいスペインの旅を楽しむ情報をお届けします。

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