【スペイン】幸せ気分にひたりたかったらサン・セバスティアンにいらっしゃい!

【スペイン】幸せ気分にひたりたかったらサン・セバスティアンにいらっしゃい!

サン・セバスティアンはビスケー湾に面した街で、「ビスケー湾の真珠」と呼ばれる美しい街です。サン・セバスティアンは、観光地を巡る観光客ではなく、滞在型の人が多いので、町全体の空気がリラックスして、幸せな気持ちになります。サン・セバスティアンのミラマール宮廷など穴場観光スポットを紹介します。


サン・セバスティアンの海!

サン・セバスティアンは、バスク地方ギブスコア県の県都です。小さな街ですが、海、川、山と自然に取り囲まれ、避暑地としてもにぎわっています。バスクといえば美食で有名ですが、特にサン・セバスチャンはおいしいレストラン、バル(スペインの居酒屋と喫茶店の合体したような飲食店)がたくさんあります。サン・セバスティアンはビスケー湾(スペイン語でビスカヤ、 Vizcaya)に面し、ラ・コンチャ(La Concha)と呼ばれる海岸が特に人気です。ラ・コンチャというのは、ビーナスの貝殻で有名なあの貝殻です。キリスト教以前から「豊穣(ほうじょう)」、のシンボルでしたが、キリスト教でも聖ヤコブがコンチャのついた杖も持って歩いていたこともあり、聖なるイメージがあります。

スペイン北部の海は夏になっても比較的水が冷たいのですが、貝殻の形になっているサン・セバスチャンの海の水は暖かく、北部スペインの人だけではなく、フランス、イギリスからもたくさん海水浴に訪れます。ラ・コンチャはシティビーチですから、ヌーディストはいません。

スペイン人だけでなく、ヨーロッパの人たちは本当に日光浴が大好きです。砂が白くサラサラのビーチで、1日中、寝転んで本を呼んだりおしゃべりをしたりして過ごします。そして、50歳でも60歳でも女性はビキニを着ています。

ある65歳になる女性が言いました。
「ビタミンEはいくら食べても太陽を浴びないとダメなの! 女性器に問題があると疲れやすかったり、生理不順になったり。太陽を浴びてたから、更年期も楽々だったわ。」

それでみなさん、日光浴をしてるんですね。スペインの紫外線は日本の紫外線の約3分の1の量しかないそうです。美肌を優先するか、楽々な更年期を優先するか、難しい選択です。私は後者を選びました。

サン・セバスティアンの川!

国鉄の駅から出るとすぐに川が見えます。ウルメア川です。川があると、方向を確認するのに便利です。私は方向音痴ですから、川が流れている街は本当に心強く感じます。。ウルメア川にはパリのセーヌ川にかかる橋を意識していると言われるマリア・クリスティーナ橋など3本の橋がかかっています。

川の東側が、一般市民の住宅地、つまりダウンタウンです。物価もグーンとやすくなり、おいしいフレンドリーなパン屋さんやお菓子屋さんがあります。グルメの街サン・セバスティアンはダウンタウンもおいしいものがいっぱいです。

もし、車で旅行しているのであれば、ダウンタウンに駐車しましょう。サン・セバスティアンの観光地区はとにかくなんでも高くなります。駐車場も例外ではありません。

サン・セバスチャンのオススメの観光スポット・ミラマール宮殿

サン・セバスティアンの観光はスポットに行くというよりも、街にいることを楽しむ、そんな街です。避暑に来ている人たちが、のんびり海水浴とおいしいもの巡りに終始しているように、特別どこかへ行くというような場所ではありません。

海沿いの遊歩道を歩いているだけでも、十分満足できます。それでも、どこか一カ所選んで欲しいと言われれば、やはりミラマール宮殿と答えるでしょう。ミラマール宮殿は、国鉄駅方面から海沿いに歩いて行くと見えて来ます。タクシーで10ユーロ以内で行けますから、ミラマールまでタクシーで行き、ゆっくりも海沿いに歩いて戻ってもいいでしょう。

19世紀の中ば、サン・セバスティアンはイサベル二世が夏を過ごすようになりました。それ以来、王室の別荘地として使われ、イサベル二世の後継者アルフォンソ十二世が亡くなると妻のマリア・クリスチーナが、イギリスの建築家セルデン・ワーナム(Selden Wornum)に設計させ、1893年に造られました。

写真のように、マドリードなどの建物とはスタイルが違い、イギリス様式です。ウェストミンスター宮殿 と同様にゴシック・リヴァイヴァル建築になります。バスク地方は、鉄の産地でイギリスにも輸出していたことから、イギリス文化の影響が強い地域です。

王室の別荘だったこともあり、サン・セバスティアンで一番見晴らしの良い場所であることは疑いの余地がありません。ベンチがあちらこちらに置いてありますから、ゆっくり座って海を見ているとリラックスできます。

一般公開の講座があるときは、内部に入ることができます。入館するときに身分証を提示しなくてはいけません。日本国パスポートなら全く問題ありません。ただ、全館どこでも入れるわけではなく、講座などに使われているところだけです。

ミラマール宮殿・庭の手入れ、掃除、ゆったりした時間を見守る

フランコが亡くなったあと、再度、王室のものになりましたが、1972年にサン・セバスティアン市が買取り現在は公立の建物になっています。2016年まで、ムシケネというスペインでは最高のコンセルバトリーの一つとして使われていましたが、歴史的建物ですから内部を改造できず音楽練習室を作れないことから、現在は政治関係者の集まりや大学関係のセミナーなどに使われています。

庭は手入れが行き届いて、通年花が咲いています。サン・セバスティアンは北部ですから、夏も南部に比べて涼しく、その一方、海の影響で冬も内陸部のマドリードよりずっとあたたかいので、ブーゲンビリアを庭に植えているる家もたくさんあります。マドリードや、アンダルシアでも一部の地域では冬の間は室内に置かないと枯れてしまうので庭で育てにくいのです。

ミラマールの庭は、お掃除も行き届いています。まず、強い風力の機械でゴミを立ち上げ、そのあと、掃除機になっているオートバイでゴミを吸い取って行きます。そして、そのあと下の写真のような女性が歩いて、まだ残っているゴミを手でゆっくり拾って行きます。

お掃除をしている女性。ただ、ゆっくり歩いてゴミを見つけると…

かがんで拾います。こういう仕事っていいなぁと思います。

サン・セバスティアンにあるオブジェ! 芸術の街

ミラマール宮殿でベンチに座って対岸を見ると、ちょっとへんてこりんな形のものが見えます。お餅つきをしている影絵のよう。

「空虚な構造(Construcción Vacía )」ホルヘ・オテイサJorge Oteiza

遊歩道沿いに歩いて行くと対岸にたどり着きます。これがミラマール宮殿から見えていたモニュメントです。作者のホルヘ・オテイサは、バスク人の彫刻家であり、画家、そして作家でもある多彩な人です。サン・セバスティアンの隣の市にグッゲンハイム美術館建設計画が建てられたときも、大反対した気骨の人です。

この場所は市街地から少し離れているので、ずっと静かです。ここで、サクスフォンを吹いている人がいました。静かなので、音が美しく聞こえます。お金を儲けるために吹いているというより、ここで吹くと気持ちがいいから、そんな印象を受けました。

実はオテイサの作品より有名な作品があります。それは、「風の櫛(Peine del Viento )」と題されたエドゥアルド・チジーダ( Eduardo Chillida)の作品です。ラ・コンチャの西の端に設置されています。これは、うまく写真におさめられなかったのでビデオを紹介します。私たちがサン・セバスチャンを訪れたのは夏でしたから、風がなく、波も静かでこの作品のもつ面白さが出てこなかったのです。いつか、冬に行ってじっくり鑑賞したいと思います。

19世紀の建物と21世紀の建物

大聖堂

ブエン・パストール大聖堂(カテドラル・デル・ブエン・パストール、Catedral del Buen Pastor)、1897年施工。
ミラマール宮殿同様、イギリス様式。

早朝撮影しました。大聖堂に到着すると、すでに先客がいて三脚を立てて真剣に写真を撮っていました。大聖堂や城を建造するときは、たぶんヨーロッパ式に中国のいわゆる風水のようなことを考えて場所を選ぶのだと思います。そのため、朝日が出たときや夕日が沈むとき、建物が輝きをまし、神々しく感じられます。

ブエン・パストール大聖堂に入ると美しいステンドグラスが見られます。

コンセルバトリー

ムシケネの新校舎

以前、ミラマール宮殿内にコンセルバトリーがあったと紹介しましたが、これが現在のコンセルバトリー、ムシケネです。写真ではわかりづらいですが、金ピカの建物で、バスク大学のすぐそばにあります。この地域は、大学寮もあり大学生の街です。

しかし、「高級住宅地」でもあるサン・セバスティアンの大学生街は他地域の大学生街とはずいぶん違います。例えば大学寮にしても、ホテル並みの仕様で、ジムやレストランがあり、お掃除の人が毎日お部屋を掃除してくれます。そして、大学の夏休みには、「格安」のホテルとして1泊100ユーロで貸し出されます。(私が泊まったホテルより高い!)

サン・セバスティアンの風景をもう少し…

ブーゲンビリアの花咲く個人宅

しじゅう街を走り回ってる掃除車。よく見えなのですが、前の部分に赤い丸いブラシがあって床を掃除しながら、掃除機機能も付いているのでゴミを吸い取っています。

ラ・コンチャの遊歩道にはバルコニーがところどころにあってベンチがあります。ゆっくりサンタ・クララ島を眺めて過ごせます。

ラ・コンチャ遊歩道から一歩入ったメインストリート。小さな木陰があちらこちらにあってベンチがあります。このすぐそばに大型のスーパーマーケットがあり、おやつを買ってきて一休みしていました。大型スーパーにはトイレも付いていますから、とっても便利です。

山の上にある家。こういう家がサン・セバスティアンの伝統的なスタイルのようです。

やはり、レアル・マドリードやバルサのユニフォームを着ている人は子供も含め皆無でした。やはり、レアル・ビルバオ!

オススメの穴場レストラン・イジャラ(Illara)

2013年にブルース・スプリングスティーンも訪れたという、穴場の割には実は有名なレストランです。普通の一軒家を改造した、ごく普通のレストランで、坂を登っていくと小さな工場がある地域です。周りには特に何もなく、坂を降りていくとバスク大学。

このレストランは特に野菜がおいしいのです。建物の裏側は畑。

ですから、採りたての野菜がメインのメニューになります。支配人(だと思います。)は女性で、ほっそりとした感じのいい人です。初めて訪れたときは、この周りに何もないため、コーヒーを飲んで一休みしたかっただけだったのですが、すぐに席を用意してくれました。コーヒーだけではなく、冷たい水がたっぷり入ったピッチャーも持ってきてくれました。

庭で炭火で焼いてくれる肉類とキノコがとてもおいしかったです。

RESTAURANTE ILLARRA - Donostia / San Sebastián

http://www.restauranteillarra.es/

Restaurante Illarra ofrece una cocina tradicional vasca con toques creativos y una cuidada selección de productos de temporada. Especialidad en parrillas.

サン・セバスチャンはどこにあるの? マドリード、バルセロナからのアクセス

名前は、バスク語のドノスティア(Donostia)とカスティリャ語(いわゆるスペイン語)のサン・セバスチャン、両方が公式名称ですから、国鉄の時刻表などで「SAN SEBASTIAN/DONOSTIA」という風に書かれているので、迷ってしまうかもしれません。日本語のグーグルマップではドノスティアと書かれています。

さて、行き方ですが、グランダ、バルセロナ、マドリードから飛行機で行けます。飛行機だと本当に短時間で移動できるのですが、なぜか、サン・セバスティアン行きは高いのです。スペイン・アンダルシアのグラナダから北部サンタンデールまで50ユーロ以内ですが、サン・セバスティアン行きは160ユーロ前後。距離はサン・セバスティアンの方が近いにも関わらず。時間が大事という場合は飛行機をどうぞ。

列車でマドリードから約5時間です。マドリードのチャマルティン駅から乗ります。アルビア(ALVIA)で5時間半くらいです。アルビアは一日2本くらい、で、他の列車は7時間くらいかかります。

バルセロナからも5時間半くらいです。ただし、8時すぎにバルセロナを出る列車は11時間かかりますから注意してください。おまけになぜか乗車料も高いです。約2倍の値段になります。こういう理解できないことが、スペインでは稀に(しょっちゅう)ありますから、チェックしてくださいね。

サン・セバスティアンへ行こう!

サン・セバスティアンの楽しさが伝わったでしょうか。もし、サン・セバスティアンに行ったらついでに隣の街のビルバオへグッゲンハイム美術館を見に行きましょう! タパスの話ができませんでしたが、おいしいものもたくさんあります。

グッゲンハイム美術館でパピーに会う!北スペイン、ビルバオでモダンアートで遊ぶ

http://travelclip.jp/articles/155

グッゲンハイム美術館をご存知ですか?スペイン北部、バスク地方にあるビルバオにもグッゲンハイム美術館が、20年以上前に開館しました。モダンアートを楽しめるグッゲンハイム美術館には多くの人が訪れます。グッゲンハイム美術館にある作品、特に人気のあるマスコット的存在のパピーの秘密も紹介します。

この記事のライター

スペインに住んで17年になります。小さな素敵な町やお祭り、工芸品などスペインらしいスペインの旅を楽しむ情報をお届けします。

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