エストレマドゥーラの古い街バダホス!ポルトガルにもすぐ行ける、世界遺産の街のそば

エストレマドゥーラの古い街バダホス!ポルトガルにもすぐ行ける、世界遺産の街のそば

あまり観光客が多くない、スペインの雰囲気を楽しめる街が魅力的です。だからと言ってあまりに田舎ですと、交通が不便です。その点、バダホスはバダホス県の県都でもありますから、スペイン情緒がありながら、旅行しやすい場所です。そして、5000年以上の歴史のある古い街でもあります。バダホスの楽しみ方を紹介します。


バダホスの街!城壁を抜けて行く

バダホスへの入り口1

バダホスはイスラム教徒の街であった時代、ポルトガルであった時代、と長い歴史を持つ街です。そのため、城壁も二重に作られているのか、入り口を二回くぐり抜けてやっと街の中に入っていきます。つまり、城壁というのは街を囲むものですから、街が大きくなってまた作り直しているのです。

最初の入り口と2番目の入り口に行く途中の左手にアルカサバの入り口があります。アルカサバというのは街にできた要塞です。小高いところにある城とは違って、街に入ろうとする敵に直接攻撃するためのものです。バダホスのアルカサバは12世紀にイスラム系国家によって造られました。イスラム系国家は7世紀後半に後ウマイヤ朝の軍人によって造られた国の首都だと言われています。400年続いた国ですが、12世紀にカスティーリョ(スペイン帝国にあたる)の勢力が強くなり、国を守るために造られたのでしょう。

Puerta del Capitelと呼ばれるアルカサバへの入り口です。イスラム文化が色濃く残っています。

エスパンタペロ塔(Torre de Espantaperros)

塔がいくつも並んでいます。その塔にはコウノトリが巣を作っています。コウノトリは他に高い建物ができると2度と巣に戻ってきません。そのため、多くのコウノトリが春に渡ってくる街では、塔より高い建物の建造を禁止しています。

第2の入り口

そしてこれが、2番目の街への入り口です。この入り口をくぐり抜けると、広場に繋がります。広場は紀元1世紀からあると言われます。ヨーロッパでは広場を中心に街づくりをするというのが、かなり古くからの習わしだったのですね。

1世紀に作られた広場

アルタ広場(Plaza Alta)にはいると、右手に古い家が並び、その古い家を利用したバルやお店が、左手にユダヤ様式の建物や博物館があります。そして、奥に見えるのが、イスラム様式の壁に細やかなアラベスク模様を配した建物です。

アルタ広場は、バダホスの観光名所に当たるので、バルは他のところと比べると少し高めですが、のんびりできます。

17世紀までは、アルタ広場が街の中心でした。アルタ広場に市がたち、鉄の売買なども広場で行われていました。しかし、少しずつ街が広がっていき、中心が写っていき、ここはどちらかといえば中心から遠い場所になっています。

城壁なかなり広い範囲にあり、上に登って歩けます。一箇所、大砲なども残っていて、まるで遊園地のように子どもたちが大砲に乗ったり、動かしたりして遊んでいます。ごく普通に歴史的なものがそこらへんにあって、触って育つと歴史好きになるのでしょうか。プラスチックで造られた遊園地よりはるかに楽しいのではないかと思います。

城壁の内側を歩きながら、バダホスの中心街まで歩きます。バダホス市はバダホス県の県都ですが、大きすぎて迷うということはありません。城壁に沿って歩いていると中央に行く道にたどり着きます。バダホスの人たちはとても親切で、うっかり二回同じ場所を歩いていると、「どこに行きたいの?」と聞いてくれます。ただ、ぶらぶら歩いていても、心配してくれるのです。道をきかれたくて、ウズウズしているのかもしれません。

バダホスの街を行く

バダホス市役所(Ayuntamiento de Badajoz)

バダホスの街は特別に美しいというわけでもなく、平均的な街ですが、やはり古い街ですからそれなりに見所はあります。古いカテドラルや教会、修道院がたくさんあります。そして、このように中央から外れたところに、スペインでは一番とも言われるピアノの先生がいるコンセルバトリオ・スーペリオール(音楽大学に当たる)があります。そのため、無料のコンサートが市民ホールや博物館で開催されることが多いので、ツーリストインフォメーションに問い合わせてみましょう。ツーリストインフォメーションはアルタ広場にあります。

夏の商店街。夏の間だけ天井に影を作るためのものが設置されます。

ごく普通に商店街を歩くのも旅行をしていて楽しいことのひとつです。商店街を歩くとその街の性格、人々の生活の仕方などが垣間見られます。バダホスの印象は、保守的な人生を静かに楽しんでいる人が多いという感じがしました。オーダーメイドの仕立屋さんが何件もありました。それから、布地のお店がたくさんあり、バダホスの女性たちは、テーブルクロスやナプキン、普段着や子供服は自分で作るようです。バルもたくさんあり、特別なレストランでグルメを楽しむという感じはないのですが、どこのバルも古いスペインの習慣そのままに、大盛りのお皿が出てきます。

夏の間だけ、足元に噴水が。

ソレダッ広場(Plaza Soledad)はコンセルバトリオ(音楽学校)があり、バルも並んでいます。メイン広場ではありませんが、市民がのんびりする場所です。この夏の間だけ使われる噴水(と呼んでいいのかわかりませんが)は足元に涼を呼びます。子どもたちは必ず水を跨いで、お母さんに叱られます。スペインの夏は広場に置かれたテーブルで過ごすことが多いのですが、ソレダッ広場は水があるおかげで特に涼しく感じます。

このようなシステムはコルドバやグラナダにも見られますから、イスラム式の習慣なのでしょう。グラナダの場合は地下水の水圧を利用して、電気も何も使わずに、地下から水が吹き出るようにしているそうですが、バダホスの場合はどうなのでしょうか。

サンタ・アナ修道院

サンタ・アナ修道院(Real Monasterio de Santa Ana)は16世紀に造られた修道院ですが、建物そのものは新しいです。ここでは修道院のお菓子を購入できます。修道院の中でも、とても「企業家」で、スペインの唯一のデパート「エル・コルテ・イングレス」で出張販売をしたり、オンラインショップも経営しています。もちろん、修道院内部でも購入できます。購入の方法は別記事で説明していますので、そちらを参考にしてください。

スペインで修道院のお菓子を食べてみよう!在住者が種類と買い方を詳しく解説

http://travelclip.jp/articles/71

スペインといえば修道院のお菓子!でも修道院に入って買うというのは難しそうと思っていませんか?内部に入っても誰もいないことが多いので躊躇しますよね。今回、エストレマドゥーラ、カセレスの修道院に行っておいしい修道院のお菓子を買いました。買い方をしっかり解説しますから、あなたもぜひ試してください。

Calle Duque de San German, 13d, 06001 Badajoz
Phone: 924 22 10 68

バダホスへのアクセス!バダホスから行けるポルトガル

バダホスの街並み

バダホスへのアクセスはマドリッドからレンフェ(RENFE)で乗り換えなしで行けます。1日6本くらいありますから、予定に合わせて時刻を選べますが、1本だけなぜか異常に時間のかかる便があります。どの便も6時間弱でバダホスに到着するのに、午後1時半に出発する列車だけ9時間以上もかかります。値段はほぼ同じですから、購入するときにきちんと到着時間も確かめましょう。

バダホスを拠点にして旅行をする

バダホスに泊まるメリットは、観光が主流の街ではなく、大学のある街ですから、安いホテルがたくさんあることです。ある程度贅沢なホテルでも、他のところより3割から5割は低価格になっています。ですから、バダホスに泊まって、周りの観光地に日帰りで旅行をするのもおすすめです。バダホスの近くには世界遺産の街、メリダやカセレスがあります。メリダはローマ遺跡の街で、神殿やローマサーカス場、ローマ遺跡博物館などがあり、遺跡ファンには見逃せない街です。カセレスは中世の街並みが美しいところです。

また、ポルトガル行きのバスも出ています。せっかく、ここまできたのですから、ポルトガル観光もしたいですね。同じイベリア半島にある国なのに、ポルトガルとスペインでは雰囲気がずいぶん違うのに気づくでしょう。片道約15ユーロです。

ポルトガルに行くときの注意点ですが、ポルトガルとスペインは時差があります。ポルトガルに到着したら、1時間時計の針を遅らせるてください。

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中央から少し外れたエストレマドゥーラを旅しよう!

エストレマドゥーラの街、バダホスを紹介しました。夏はかなり暑く、乾燥していますが、スペイン的な文化が楽しめます。人が少し、不機嫌な顔をしていますが、それはシャイなだけで、慣れるとみんな良い人ばかりで、親切です。おいしいチーズとワインも地元名産ですから、グルメも楽しめます。ぜひ、バダホスを旅してくださね。

この記事のライター

スペインに住んで17年になります。小さな素敵な町やお祭り、工芸品などスペインらしいスペインの旅を楽しむ情報をお届けします。

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